●[インターネットのココロ]
私の母(70歳)が、老朽化した古いワープロに代わってパソコンを購入し、インターネットもはじめました。その様子を見て、もう一度「パソコン」とのつきあい方について、説明したくなりました。
19.インターネットユーザの心得
母の場合、趣味で俳句の会に所属しており、その機関誌づくりなどで、ずっとワープロは使っていたので、1週間程度で基本操作は覚えました。私が手取り足取り教えたわけではなく、1冊だけ、初歩のパソコンの本を渡しておいただけです。インターネットへの接続設定と、ウイルスなどへの対策設定だけは私がやってあげましたが、ほとんど独力で「パソコンユーザー」になってしまいました。
このように、その気になれば操作は割と早く覚えてしまうもので、パソコンは難しくはありません。
ところが、そんなある日、電気の点検があって、一時的にブレーカーを落としたそうです。そういうときは、事前にパソコンの電源を切っておかなければなりません。パソコンは正しい手順で電源を切らないと、壊れてしまうことがあるからです。
ところが、母の場合、「ホンの5分くらいだから大丈夫」と、電源を切らなかったそうです。いや、その・・・。5分でも1秒でも、1日でも、同じことなんですけど・・・。
どうも、冷蔵庫のような家電品と同じように考えているようです。でも、モノが全然違うのです。中の食材が悪くなるとか、そういうのではなく「いきなり電源が切れる瞬間」が危ないんですから。テレビでもなんでも、電源スイッチのあるものは、本来、いきなりコンセントを抜いたりしてはいけません。急な停電で電灯のフィラメントが切れてしまい、電気が復旧しても明かりがつかない、といった経験はありませんか?。それは、電源が切れる瞬間、通常よりも強い電流が流れるせいで、部品が壊れてしまうからなのです。コンピュータは特にデリケートなので、そういうことが起こると、本当に壊れてしまう危険が高いわけです。一瞬だろうと、急に電源が切れてはいけないんです。
今は無停電電源装置というものがあって、それを付けておくと急な停電の時でも、強い電流が流れるのを防いでくれますが、そうした対策をしていないなら、カミナリが鳴ったら、パソコンを「正しい終了手順」で切る、といった配慮が必須です。