●[インターネットのココロ]
最近の調査によると、日本はインターネット上の日記「ブログ」の利用度が世界一なのだそうです。そこで最近話題になったのが「読み逃げ」。
42.身勝手はお互い様
読み逃げ。掲載した個人の日記などを読んでいながら、何のコメント(感想)も書いていかないことを言うのだそうで、それはマナー違反、許せないというわけです。勝手に作って自主的に公開しているホームページなのに、そんなことを言われても困ってしまいますが、ネットでは「読み逃げは是か非か」という論争が起こったりしています。
この「読み逃げ」についての意見は、元々、相談の投稿だったものをニュースサイトが報じたことから知られるようになったのですが、今では自作自演だった可能性が高いとされ、裏付けのないニュースを配信したメディアへの批判も出ているようです。
さて、これがヤラセだったかどうかは、まだ確定していないのですが、こういう意見が信ぴょう性の高い記事として多くのネットユーザに受け入れられたのには、そもそも「そんなコトを言い出す奴がいそうだ」という共通認識があるからでしょう。
インターネットは、良くも悪くも「自己中心的」な場所です。見るのも勝手、読むのも勝手。メールを送るのも受け取るのも、何時でも、どこからでも構わない。常に自分の都合だけで動いていいわけです。ただし、相手も同じく、相手の都合だけで動いているわけで、あなたに合わせてくれるわけじゃないのです。
けれど、勝手が通る環境に慣れすぎてしまうと、そういうアタリマエのことが見えなくなって、自分の希望に添わないことが許せなくなるのでしょう。これが高じてファンレターが欲しいのだから、送らないなんて失礼だ、と思い込む。私も作家の端くれですから、読んだ人が意見を寄せてくれるのが、どれほど嬉しいかは分かります。が、ファンレターや意見は強制するものじゃないでしょう。そんなことを言い出したらファンは離れてしまうのは自明のことです。自分の勝手ばかりに気がいって、他人の勝手が受容できなくなっているんですね。
子供のいじめなどにも見られることですが、オレは殴るけれど殴り返すのは許さないというのが最近、目立ちます。インターネットは勝手を許容する世界。だからこそ、その人の本当の部分が良く見えるとも言えます。利用者には「良識を持った自分勝手」を身に付けてから、参加して欲しいですね。