●[やりたくないユーザーたち]
01.スタッフ不在で24時間営業は嘘
インターネットのホームページは、世界中どこからでも見ることができ、写真、映像、文字、音、パソコン画面に表示できるものなら、大抵何でもOKだ。しかも365日24時間、いつでも見られる。ネットショッピングで買い物もできる。
仮想空間のことだから現実の店舗や在庫を抱える必要もない。
だからスタッフ不在でネット営業できる、と言われてきた。

だが、それは大きな勘違いなのである。
ホームページが24時間営業でも、それを管理するあなた自身は24時間インターネットを見ているわけではあるまい。
注文や問合せが来れば返事を書き、商品を発送しなければならない。
それをやるのは人力なのだ。

今では、このやり取りもある程度自動化できるようになったが、やはり細かな問合せには対応しきれない。FAQ(よくある質問)のように回答を予め用意しておくことで簡略化できるが、「稀な質問」には対応できない。また、品物の発送自体は人力であり、すべてをオートメーション化しようとすれば、人件費以上の費用がかかる。

道具だけでは何もできないのだ。
インターネット上に人がいないのは当たり前だが、それを支える企業側では、そのための労力を裂かなければならないのだ。
いる場所が違うだけで、スタッフは必要なのである。

スタッフには、以下のような対応が要求される。
・WEBサイトの運営・管理(サーバのメンテナンス等)
・WEBサイトの更新とそれに伴う文書・画像の作成
・電子メールのチェックとそれに伴う送信文書の作成
・注文への対応(在庫管理、発送、代金回収、他)
・WEB活用の企画(サイトプランと営業戦略)

ざっと考えただけでも大変な労力である。
これだけの仕事が、現実の営業以外に上乗せされるのだ。
スタッフ不在などと気軽な気持ちでネット販売を始めると、とんでもない事になるだろう。

こうした問題をクリアできて、初めてインターネット営業が実現する。

※実際に、この全てを自社内でこなすのは極めて難しいが、そのために私たち企画者が存在するのだ。可能なかぎり自社内でできるように整備していくことを勧めるが、メンテナンスや画像の作成、デザインなど、専門家に委ねたほうが効率がよいものも多い。
自分でやらなければならないこと、外部に委託できることを見極めて、1つ1つクリアしていくことをお勧めする。