●[WEBクリエイターの2900日]
29.つくばエクスプレス搭乗記
ウチの会社は茨城県つくば市にある。
最近、都内の企業からの問い合せが急に増え、訪問すると決まって「今日はつくばエクスプレス?、どう?早い?」と聞かれる。そこで、今回はつくばエクスプレス搭乗記。けど、正直なところ、何とも言えないんだよね。都内へのアクセスでも時間と行き先によって全然変わってきてしまうのだ。さらに、つくばの住民にとっては、駅周辺の環境問題や料金も意外に重要だったりする・・・。

■乗り心地
悪くはないけど、アメかガムを持って乗ろう。市街地などを避けるためだろうが、アップダウンが多く、しかも速いので耳がキーンとなることが多いのだ。ちなみに沿線開発はまだまだ(ロータリーすら未完成の駅も多い)だから、用もなく途中下車する意味はない。

■時間
秋葉原→つくば間を45分で接続。速いと言われているつくばエクスプレスだが、それはあくまでも「快速」に限っての話。で、その快速は日中、1時間に2本しかないのだ。1本乗り過ごすと次は30分待たなければならず、タイミングによってはJRのほうがいい場合も多いのだ。けれど、つくばエクスプレスの「つくば駅」とJRの最寄り駅は10キロ近く離れている。現地に行ってから選ぶことはできないから、家を出る前に時刻チェックは欠かせない。

■行き先
日本橋=マイナス30分。大手町=マイナス30分。つくばエクスプレスは、北千住駅でJR常磐線、東京メトロ千代田線、日比谷線に接続している。だから、それらの沿線へのアクセスは格段に早くなった。けれど、一方で「茗荷谷=プラス45分」。しかも、JRより発車時間が早い快速でも、到着はJRが先だった。丸ノ内線へのアクセスは悪い。またJR山手線とつながるのは始発の秋葉原のみ。この秋葉原駅が深いんだ。一苦労して地上に出て、そこからさらにJRを上っていく。意外に厄介。
そんなわけで、ボクは北千住乗り換えを前提に使っているのだが、そうすると割高でもあるんだよね。JR最寄り駅→上野は950円だけど、それより手前の北千住で1000円なんだもの。2割近く高い・・・。

■環境
「つくば」には、これまで駅がなかった。だから、ほとんどの人はクルマで移動する。近所のコンビニに行くのもクルマで、当然、駅に行くにもクルマが必要だ。
つくばエクスプレスの「つくば駅」は、一応、市内の中心地にあるが、その周辺には高い駐車場しかない。買い物でちょっと停める程度なら、まあ我慢できる料金も、都内へ出掛けて戻ってくるまでの長時間となると、数千円単位でかなり痛い。一方、JRのほうは、駅前に一日停めても500〜800円。中には300円のパーキングさえある。つくばエクスプレスも「快速が止まらない駅」にはあるようだが、それでは乗る意味がない・・・。
そんなわけで、つくばエクスプレスに乗るときは社員に駅まで送ってもらうのだが、地力で行けないのは通勤には不便だろう。それに、みんな同じだから、駅の周囲で路上駐車が増えるのも心配。
それならバスで行けば?と思うでしょ?。昨日、地元の分譲地広告を作ったんだけど、最寄りバス停まで歩15分(1200M)ってな地域なので、まず無理。何もかもがクルマが当たり前、居酒屋にさえ広大な駐車場があるんだから。社員数プラスアルファのパーキングも確保しないと、会社も維持できないの。

■おまけ
とはいえ、新しいモノが出来ると乗ってみたいのも人情だから、休日に快速でビュンッと「つくば」まで来てみるのもいいかも。「つくば駅」から「筑波山」まではバスで50分くらい。800Mそこそこの山だが、登山道はとても険しい。実感としては、アレは崖だ(マジで)。アルプスなどに挑むような登山家がトレーニングに使うことも多いらしく、ナメていると大変なことになる。環境協会では楽しげなポスターなどを掲出しているが、広告や広報に携わる者としては、訴求ポイントがズレてる、と言いたい。
ま、ケーブルカーやロープウェイがあるので、体力に自信がない人は無理しないほうがいい。なお、現地には温泉もあり、晴れた日には遠く富士山も見える。露天に入って夕焼けの富士と関東平野を眺めるのは、結構いい感じ。ただし、真下は視界に入れないよう。だって普通の民家なんだもん。