●[ごじゃっぺと〜さん]
01.ひどい求人

求人情報誌での連載だったから、最初はこんなエピソード。
これ、ほとんど、このまんまな会話を娘(当時小学5年生)としたんだけれど、コドモのカンチガイって意外に鋭い意見なんだよね。だからマンガのアイディアになることも多いんだ。
でも、ボーナスが出ないなんていう最近のニュースを娘も見ているからこそ、そういうカンチガイをするわけで、いいことだと思っている。
日本は昭和30年代の高度成長期からの終身雇用型の就職がアタリマエになっていて、就職っていうと「職に就くこと」じゃなくて「会社に就くこと」になっちゃってるんだよね。キャリアアップ転職なんてのも多かったけど、本当のキャリアじゃなくて、もっと給料のいい会社に移ることだったりする。
ボクは若い頃、広告会社でリクルートの求人広告を山程手掛けていて、合同説明会などのイベント企画もたくさんやった。新宿エルタワーあたりを借りて、企業ブースをいっぱい作って、有名人のパネルディスカッションとかゲームコーナーも用意してね。
で、学生たちは、あっちのブース、こっちのブースと渡り歩くんだけど、商社でもメーカーでもおかまいなしな感じなんだよね。仕掛人の側から見れば、色々なブースを回ってくれるのはありがたいんだけど、個人的には、ものすごい違和感を感じたものだ。
オマエら待遇ばっか気にしてるけど、こういう仕事に就きたいっていうのはないの?中学生の社会体験じゃなくて就職のために来てるんだろ?
「就職=就社」になりがちなのは仕方ないとは思う。
でも、職に就かないままで、ただ就社してるのはダメだと思うんだ。
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