●[ごじゃっぺと〜さん]
07.コドモVSオトナ

実は、ボクはいつも「大人よりコドモのほうがガンバってる」と思っている。
だってさぁ、毎日学校で、自分のバイオリズムとかペースとかと関係なく、授業を受けなきゃならないんだぜ?今は国語をやりたい気分だとしても、数学の時間は数学をやるしかないし、ノッてきたから、そのまま数学を続けたほうが効率がいいとしても、社会に切り替えなきゃならない。疲れたから、このへんでチョイとお茶して、そのあとに続きをやろうなんてことは許されない。その上、塾やらお稽古やら部活やらがあって、宿題もある。下手すると秒刻みのスケジュールで毎日暮らしてるんだよな。
ボクもそうやって学生時代を過ごしてきたハズなんだけど、今のボクだったら、とても耐えられない。そもそもボクは、好きな事を仕事にしてるんだし、学校でいえば部活しかやってないようなモンだしね。

ボクは子供の頃、子供である事が嫌で仕方なかった。もっとヤリたいことに打ち込みたい。自分のペースで勉強したい。覚える理由もわからずに微分とか積分とか年号とかスペルとか聞きたくないって思っていた。「この人物の心情を100文字以内で答えよ」とか言われても、なんで100文字じゃなきゃいけないのか、なぜ教師が想定した心情と同じに感じなきゃ点数にならないのか、理解できなかった。今でも、そう思ってる。オレがどう感じようとオレの勝手だ。作者が「こう感じてほしい」と思っていたとしても、それは作者の解釈で、ボクの解釈じゃない。絶対にこう感じてくれなきゃダメだっていうなら、どんなヤツでもそう感じるように書けばいいんだ。

とにかく、ボクは縛られるのが大嫌いな子だった。中学の時は男子の頭髪は五分刈りがキマリで、嫌だった。学生服も嫌い。なんで、その格好じゃなきゃ勉強できないっていうんだ?じゃ小学生や外国の子は勉強してないっていうのか?ピアスをつけたり襟のカラーを特殊なものに変えたりすると、不良とされた。なんでだ?生まれつき髪の色が茶髪気味の子は、むりやり染められたりもした。そんなバカな。
今では昔ほど酷くはないけれど、似たような理不尽さは残っている。大人の都合をむりやり押し付けているのに気付かずに、アタリマエだと思い込んでいることが多い。そういうコトに耐えているのがコドモなんだよね。
だからボクは、コドモは全てエライと思うんだ。
コドモだというだけで、ボクは娘を尊敬している。
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