●[ごじゃっぺと〜さん]
11.ボクの原点

小学生のときからマンガを描いていた。無地のノートに鉛筆でね。ただねぇ、小学生って集中力が続かないんだ。マジンガーやゲッターが大好き(学年誌の懸賞でジェットパイルダーのポピニカと、ライディーンの超合金を当てたことがある)で、そういうマンガだったんだけど、前フリもなく、いきなりロボットが暴れてるし、街を壊すシーンが続くコマは面倒くさくって「同上」って書いてある(笑)。
中学生になると、だいぶマシになって、そういうヒドい手抜きはなくなった。読者がついたからだ。ノートを回覧板みたいに回してもらってクラスメイトに読んでもらったんだ。キャラクターには友達の名前を拝借(あくまで名前を借りただけで本人をモデルにしているわけではない)してね。毎週1册のペースで、卒業するまで2年間以上連載してたね。
高校生になると、ケント紙に描くようになった。でもペン入れはしないの。面倒だから。
だから、描き込まれたネームに近いモノなんだよな。でも、それを延々と描いていた。たまにはペン入れしようかと思うようになるのは高校2年くらいからだったな。ただ、やっぱり面倒がってたと思う。キレイな絵を描きたいんじゃなくて、面白い話を考えたいっていうほうが大きかったわけだ。コレ、今でもそう。
中学3年のときには、お笑い芸人になるのもいいなぁって思った。相方の友達がいて、けっこうウケてたから「お笑いスター誕生」に応募しようと思ったんだけど、ドタンバで相方が逃げちゃって。やっぱ、漫画家しかないかって。

ようするにウケたい人間であって、マンガは手段なんだよな。ウケてれば、お笑い芸人でも広告でもいいわけ。今、ボクが広告マンガをやってるのは、そういう性格だからなんだよね。広告は一番ウケることを求められる仕事だから(あ、笑いっていうだけのことじゃなくて、感動でも納得でもいいんだ。受け入れられるっていう意味でのウケだから)。

ボクはウケたい人間だから、ウケないことが辛い。だから、マンガを一所懸命描く。ギャラが安いから手を抜くなってことはない。それでウケなかったら嫌だからね。ホームページも、普通の広告も一緒。反響を出したいっていう思いが強いから、問い合わせがないとか、来店が少ないとかは絶対嫌。クライアントがどう思っていようと、自分にとって嫌だから、必死になる。ま、それでもダメなときはダメなんだけど、結果を出そうといつも思っているっていうのは、大きな違いだと思ってるんだ。本気で勝とうとしているからこそ、代金をいただいていいんだと思ってるから。

ウケるためなら裸踊りだって辞さない。ホントだよ。そういう思いの現れがマンガやホームページになってる。ウケることがボクの原点であり考え方なんだよね。
(ただウケりゃいいってモンでもないんだけどね。ウケ方ってもんがあるし。企業に利益や評価といった結果をもたらすようなウケ方が必要で、そのために笑わせたり泣かせたり考えさせたりと、色々なコトを考えるわけで、できあがったカタチよりも考える部分こそが代価だと思うんだ)
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