●[ごじゃっぺと〜さん]
21.今年もバレンタイン

いや、別に、チョコが好きなわけじゃないんです。
それに、そんなにバレンタインとか気にしないタチだし。
(負け惜しみじゃね〜ぞ!)

ボクはバカ親なので、ウチでは「お父さんのモノは娘のモノ」です。美味しかったから、お父さんの分まで食べちゃった、なんてことはザラ。それも教育上どうかとは思うんだけど、やっぱりね、娘が喜んでるとなるとね、オッケーになっちゃうんだよな。妻が気にしてくれたりもするんだけど「食べ盛りの娘が食べたがってるんだし、太るのを心配するような状態でもないんだから、いい」って、つい言っちゃうんだよ。女のコの兄妹とかいなかったから、娘が生まれた時点で「ああ、バカ親になるしか道がない」って思っちゃったんだよな。

ボクはうまれる数日前まで、男の子に違いないって思ってた。で、男の名前しか考えてなかったの。
ところが、ある晩、夢を見た。ボクは公園のベンチで小学1年生くらいの女のコと話してた。顔は分からないんだけど、すごく親しくて、一緒にいる事で満ち足りてもいた。そして目覚めて「女かもしれない、いや、女のコだ!」と思い直した。当時、妻は出産のために里帰りしていて、ヒマなボクは久々に「ドラクエ5」をやっていて、ちょうど結婚して子供がうまれるシーンだったから、そこで命名した。だから、娘の名前を最初に入力したのはドラクエなんだよね(そこからは、エコひいきプレイ。可能な限り、最強になるように娘を徹底的に優遇してプレイしてたな。アイテムとかもベストなものを持たせて。そのクセ「お前はアブナイから馬車の中にいなさい」とか言って)。

子供ができるっていうのは、本当に不思議なことだ。
自分自身よりも上位の価値観が芽生える。チョコ食べられちゃっても平気。寝ているだけの顔が、とんでもない力を与えてくれる。ど〜でもいいような笑顔が、ものすごく幸せに感じたりもする。アレは何なんだろう?妻と一緒にいるときにも、近いモノは感じるんだけど、(悪いけど)娘とのときのほうが、ずっと大きいんだよ。

子供ができるまでは、子育ての責任とか、色々心配はあって、子供を作るかどうか悩んだりもしたんだけど、いざ生まれてみると、考えはガラっと変わった。苦労はあるけど、与えてもらうモノのほうが、ずっと大きい。

生まれてくれて、ありがとう。
でも、ときどきはオトーサンの分も、残しておいてね。
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