個人情報や固有名詞はできるだけ伏せていますが、やりとりしたメール文面などは原文のママです。


■マトモじゃね〜ことが起こってる! 2009.09
ずっと連絡を取り合っていなかったBOSS氏から、突然連絡が来たのは、2009年の9月だった。日曜日の夕方近く。近郊で撮影があるのだけどカメラが足りないから、来てくれないかということだった。あの事件から、すでに1年が経過しており、最後に彼等に会ってから8ヶ月以上の時が流れている。
ひさしぶりの再会。今までどうしていたのかな。
復活したことは知っていたけれど、実はボクは、WEBやブログ等でイバライガーの活動をほとんどチェックしていなかった。見ても仕方ないと思っていたし、忙しかったし、BOSS氏もセンセイ氏もいなくなって、今いち乗り気になれなくなっていた部分もある。
でも、そのいなくなったはずのBOSS氏からの連絡が。

知らないスタッフがちらほら・・・というより、かなり大勢いたものの、基本的に彼等は変わっていなかった。イバライガーは「イバライガーR」に生まれ変わっていたが、他は一緒(に見えた)。
このときは手早く撮影して現地で別れたのだけど、すぐ後に、別の撮影に立ち会うことになった。飲酒運転撲滅のポスターを作るための撮影会である。カウンタックをバックに撮影して、それを改造し、ポスターにしたいということだった。
この一件から、ボクはイバライガーに様々な形で関わるようになっていく。

以前にトライクの画像を加工してあげたことはあったが、あのときは単なる画像処理だけで、ビジュアル・デザインではない。使用目的もはっきり分かっていなかったから、ただ写真を要望通りに加工しただけだ。
でも、今回はポスターの依頼。正式に「仕事」としてのオーダーだから、今度こそ本格的にイバライガーのグラフィックデザインに取り組むことになる。
ボクは特撮やアニメが大好きだ。そして大好きだからこそ、チャラいものは嫌い。技量によってクオリティには差が出るけれど、本気で取り組んでいるんだと感じられないモノは大嫌いなの。だから本気で作った。イバライガー劇場版のつもりで。

さて、この件は本当に仕事としてのオファーだったのだけど、ボクは請求書を出さなかった。ウチのスタッフまで使って、他の仕事を引き延ばしてまでやったのだけど、それでも請求書は出さなかった。いや、出せなかった。
引き受けたときには気付かなかったのだけど、彼等は本当に苦しい中で活動していたことが、だんだんと見えてきてしまったのだ。そして、目の前にさらに大きな問題が迫っていることにも。
それは、ボクが、いや普通の人なら、イバライガーなんか捨てて逃げ出すのが当然のような問題だった。だが、BOSS氏は、それに立ち向かうつもりのようだ。

おい、分かってんのか?マトモじゃね〜ぞ?本当に、その決断でいいのか?

正直、この頃までのボクは、代表だったBOSS氏よりもセンセイ氏と親しくて、BOSS氏とはじっくり話し合ったりしたことはなかった。話す前に表舞台から消えてしまっていたという感じで、それっきりになっていたのだ。
でも、BOSS氏が向き合おうとしている問題は、センセイ氏が消えてしまったことに大きく関係していたのである。



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