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■声援がスゲェ! 2010.06
2010年6月。近郊でショーがあるので、ボクも現地へ。
できれば毎回行きたいとは思うんだけど、ボクは漫画家でデザイナーでWEBプロデューサーでもあり、アシスタントはいるものの基本的には個人業。だから、暇がなくって。それに、アシに任せて自分ではやってない、みたいな体制は好きになれなくて。やっぱ、その仕事がやりたいからやってるわけだから。そういうわけで数少ない自由な時間は休息に充てないと、とてもやってられない。だから、近所のときしかイバライガーを観に行けないの。ごめんね。

さて、ショーを観るのはひさしぶりだったんだけど、いや、もう驚いた。会場からちゃんと声援が飛んでいるではないか!ちょっと前まではパラパラだったのに、コミケのときみたいに「がんばれ〜〜っ!」とか声が聞こえる。MCのおね〜さんの「みんな!イバライガーを呼んで!!」の声に、大歓声で応えてくれている。ショーの内容も、かつてと比べるとず〜〜っとレベルアップしてる。

うわぁあ、すげぇウレシイ!!この会場の全員にキスしたいくらいだ!

また4月に「イバライガーの花見」に参加してくれた人たちを中心に、ファンの人がけっこう集まってくれている。うんうん、共感できるなぁ。生で近くで出会い、交流しちゃうと好きになっちゃうでしょ、イバライガー。そういうヤツなんだよ。この親近感というか馴れ馴れしさというか、そういうトコがイバライガーなんだよな。

この4月にボクが科学マンガを連載している研究機関で「サイエンスカフェ」という、公開ミーティングみたいなモノが開催された。マンガの打ち合わせを一般公開しちゃうようなモノで、ファンとの交流会でもある。
このとき、次回作のネーム(コンテ)を配ったんだけど、その中でヒーローもののパロディみたいなシーンがあって、そこにダミーでイバライガーを入れておいたの。本番では、もちろんオリジナルで描くんだけどネームだからお遊びとしてね。そしたら会場の一部が「これ、イバライガーじゃん」とザワついて、イバライガー知ってるの?と聞いたら、大ファンです!と。
いや、うれしかったな。ボクのマンガを読んでくれてる人がイバライガーのファンでもあったんだもの。サイエンスカフェが終わってからも、近くのお店に場所を移して語り合っちゃったよ。こういうのは本当に嬉しい。ボクのマンガもイバライガーも、これからもよろしくね!

さて、こうした人気を支えているのは、もちろんスタッフの頑張りだ。
ここまで、あえて取り上げずにきたけれど、ショーのシナリオをはじめとして、様々に活躍してくれているのが「しょ〜ちゃん」。あまり内部の人のことは書かないようにしているんだけど、しょ〜ちゃんは書いてもいいよね?

BOSS氏がイバライガーのプロデューサーなら、しょ〜ちゃんは総監督のようなものだ。
彼は特撮・アニメ好きとして、とことん信用できる。年齢はボクのほうが上だけど、特撮の知識ではボクよりも上。ウチのアシスタントたちも、イバスタッフの多くも若すぎてボクが燃えた作品とか知らないんだけど、しょ〜ちゃんは大丈夫。古いネタでも付いてきてくれる。ジャンボーグでも流星人間でもゴッドマンでもヒューマンでもドンと来いってなモンで、なんとも頼もしい。
そして、そういう男だからこそ熱いシナリオを書いてくれる。しかもステージでもマイクや出演・・おっと、中に人はいないんだった。とにかく全部やってるの。BOSS氏もそうなんだけど、こいつらナニモンだよ!?

一番スゲェと思うのは、ショーの内容が毎回書き下ろしだってことだ。つまり同じショーは二度とない。たまに似たような展開はあるんだけど、そのまんまってことは、滅多にない(ていうか、一回でもあるのか?)。ぜ〜〜んぶ新作なのよ。コレ、小規模のヒーロー団体としては信じられないことだ。これも、しょ〜ちゃんのこだわりのおかげだ。

彼は常にイベントごとに、そのイベント主旨にあった内容を考える。予算があるとかないとか、そういうのは関係ない。ボクはそこに共感する。ボクがWEBや広告のデザインや企画を考える時も同じだもん。やっぱり、やるからには本気のモノをやりたい。好きで選んだ道だからこそ、依頼者の思惑がどうであれ、ボクはボクが納得できるモノを作りたい。クリエイターって、そういうもんだよな。本物のクリエイターは手を抜く事ができないんだよ。
まさに創作バカ。でも、だからこそ信用できる。

そういうわけでショーはいつも一期一会。
そこに歓声が響いている。
ボクは、コミケよりも嬉しかった。コミケのときは「御祝儀」が多かったと思うので、本当の意味でのイバライガー人気は測れない。でも、今日は違う。本当にイバライガーへの声援なんだ。それが、これほどとは!

まだまだ状況が楽になったわけじゃない。油断なんかできない。でも、これならイケる。ちゃんと彼等は評価されてる。自分のことみたいに、それが嬉しかった。

この後、ショーでの人気はさらに凄くなってボクを驚かせてくれた。
2010年10月に、つくば市のショッピングセンター「イーアスつくば」で開催されたショーでは、主題歌を歌ってくださっている宮内タカユキ氏のライブとコラボしたのだけど、このときはセンターコートの4階まで見渡す限りの人垣で、やっぱ宮内サンすげぇ!と思ったのだが、その翌月、同じ場所でショーがあったときには、10月を上回る観客数で、さらにびっくり!
1年前のことを知っている身には、にわかに信じられない光景で、たまたま通りかかったらしいショッピングセンターの重役も、呆れたように熱狂する観客を眺めていた。
ちなみに、2010年の夏にはボクの母校である「荒川沖小学校」にもイバライガーが来てくれて、そのときも大盛り上がりで嬉しかった(ショーのストーリーもよかった!しょ〜ちゃん、ありがとう!)
少しづつ少しづつだけど、イバライガーを支持してくれる人は増えている。ヒーローのピンチに必死の声援を送るお子さん。歳を忘れて夢中でシャッターを切るお父さん。楽しそうに写メを撮る女子高生。そういう姿の全てがありがたい。
もっともっと、素晴らしいステージを見たい。見れるはずだ。これからもボクはイバ・ウォッチングを続けていくんだから。



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